ソーシャルスキル習得のススメ
皆さんは「ソーシャルスキル(SST)」という言葉を知っていますか?
なんと!コミュ障のみなさんのためにあるスキルと言えるものです。
ソーシャルスキルとは、「お友だちと上手くやるコツ」のことです。
*Amazonで「ソーシャルスキル」と検索すればヒットするので、気になる一冊を選んで勉強してみてください。
世界一?民度が高いと言われる私たち日本人は、交通ルールを厳守することで知られています。
外国の旅行者から見ると、車どおりがない赤信号で誰も横断歩道を渡らないのが不思議だそうです。
私たちからすれば、「道路の信号を守るのは当たり前」なので、奇妙には思いませんが・・・
このように交通法規は厳守する日本人でも、法制度化されていないルールのことは普段忘れがちです。
法制度化されてはいませんが、会話にもルールがあることをご存じですか?
交通ルールを守らないと警察官に怒られて反則キップを切られます。
会話のルールを守らなくても、反則キップは切られませんが、周囲の人から嫌われます(;^_^A。
会話のルールを学校では教えてくれません。
できなくても仕方ないのに、私たちは「暗黙の了解」で会話のルールを知っていこと、守ることを要求されます。
そのルールを守れないのが、コミュ障さんの特徴でもあります。
しかし、この記事で会話のルールを学べば、コミュ障さんもグッと生きやすくなることでしょう。
ソーシャルスキルは、主に小・中学生の子ども向けのものです。
しかし、充分に大人のみなさんであっても、参考になるテクニックばかりです。
たとえば、
・仲良しグループに入れてもらいたいとき
・会話を楽しく弾ませたいとき
・みんなの前で発言を求められたとき
・友だちに助けてもらいたいとき
など、コミュ障のみなさんにとても大事なテクニックばかりです。
しかし、これらはあまりにもお子さま向けのテクニックなので、大人の皆さんには少し物足りないかもしれません。
そこで、「大人のためのソーシャルスキル」を伝授しましょう!
大人のためのソーシャルスキル
大人の皆さんが困っているのは、おそらく会社の場面でしょう。
ただ、黙々と仕事さえしていればそれで許される・・・ということはほとんどなく、上司や同僚との雑談に応じることも必要です。
そんなとき、コミュ障さんは押し黙ったり、とんちんかんな受け答えをしたりして、場を白けさせることがあります。
そういうことが続くと、誰もコミュ障さんを相手にしない雰囲気が出来上がってしまいます。
そんなコミュ障さんにとって必要な「大人のソーシャルスキル」は、
1.自慢話をしない。
2.グチを言わない。
3.他人の悪口を言わない。
4.相手の話をさえぎらない。
5.どんなに相手が間違ったことを言っていても、それをあからさまに否定しない。
の、5つです。
1.自慢話をしない
コミュ障さんは自分に自信がない人が多く、その自信のなさを見破られまいと、常に「自慢するスキ」をうかがっています。
そのため、誰かが「自分の自慢話ポイント」に結びつきそうな話をしたら、「今だ!」とばかりに自慢話を始めます。
しかし、その自慢話は大抵「それで?」というレベルの話です。
しかも、言われた相手は「マウント取ってるの?」と反感を抱きます。
つまり、自慢話は
「相手から反感を買う」
「相手から『底が浅い話しかできない人だ』」と見下される
と、いいことはあまりないのです。
このことが分かっていれば、あなたが自慢話をして相手を白けさせる回数はグッと減ることでしょう。
代わりに、相手が自慢話を始めたら、快く聞いてあげてくださいね。
2.グチを言わない
延々とグチを言っては、相手を疲れさせるだけのことです。
グチは、大抵自分の力では及ばないものに対していうものです。
たとえば、
・給料が安い
・職場がブラックだ
・同僚が使えないヤツだ
・上司が無能だ
等々・・・
自分では「いかに自分が恵まれない環境にいるか」をアピールして、人から同情を誘いたいのかもしれません。
しかし、聞かされる側としては、
・給料が安い・・・スキルを磨いて転職すれば?
・職場がブラックだ・・・スキルを磨いて転職すれば?
・同僚が使えないヤツだ・・・人のことより自分にフォーカスすれば?
・上司が無能だ・・・そういうあなたはどうなの?
と、思われるだけです。
つまり、同情してもらえるどころか、「あなたは、自分で自分の環境を変えることができない無能人間なのね」と、思われているだけなのです。
このことが分かったら、あなたがグチを言って相手を疲れさせる回数はグッと減ることでしょう。
代わりに、英会話でもパソコンスキルの勉強でも始めて、話題が豊富な人間になってくださいね。
3.他人の悪口を言わない。
コミュ障さんは自分に自信がない人が多く、自分の価値を底上げするために他人の悪口が大好物の傾向があります。
しかし、聞かされる側としては、
「うわ!性格悪・・・」
「私の悪口もどこかで言っているんじゃないかしら?」
と、相手から嫌われる原因になります。
あなたがその人と絶縁したいなら、どうぞ誰かの悪口をその人に言ってください。
しかし、その人と末永くお付き合いしたいなら、あなたが他人の悪口を言う回数はグッと減ることでしょう。
代わりに、誰かのいいところを見つけて、それを褒めてあげてください。
「なんて、性格が良い人なんだ!」と、あなたの評価はグッと上がります。
4.相手の話をさえぎらない。
誰かが話をしているとき、その人の話をさえぎって話し出してしまったことはありませんか?
あなたからしたら、「自分の話の方が面白い!」と言いたいのかもしれません。
しかし、さえぎられた相手からしたら、「なんて無礼なヤツなんだ」と、呆れられるだけです。
確かに、あなたの話の方が面白い場合もあるかもしれません。
しかし、誰かが話をしているときは、その人がその会話の主役です。
つまり、会話をさえぎることはその人が主役であることを奪うことになのです。
人から恨みを買うほど、あなたの話は値打ちがあるのでしょうか?
もし、あなたが次に誰かの話をさえぎりたくなったら、「人から恨まれるだけの愚行だ」と自分に言い聞かせてください。
このことが分かれば、あなたが他人の話をさえぎる回数はグッと減ることでしょう。
代わりに、「他人の話を最後まで聞く」耐性が身に付き、「聞き上手」の誉め言葉をもらうことになるかもしれません。
5.どんなに相手が間違ったことを言っていても、それをあからさまに否定しない。
コミュ障さんは「白か黒か」をハッキリしたがる傾向があります。
そのため、間違ったことを言っている人を許せないところがあります。
しかし、あなたは裁判官でも独裁者でもありません。
あなたは「私が世の中の正義よ!」と言いたいのでしょう。
しかし、人の数だけその人なりの正義があります。
いわゆる「価値観が違う」とはそういうことなのです。
あなただって、あなたの価値観を否定されたら、ムッとするでしょう?
相手だって同じことだと理解すれば、あなたが他人の間違いをあからさまに否定する回数はグッと減ることでしょう。
代わりに、相手が納得できないことを言っているときはただ静かに聞いていましょう。
いわゆる「否定も肯定もしない」状態です。
口に出してさえ言わなければ、相手のプライドは守られます。
相手もそのうち、自分の間違いに気づくことがあるかもしれません。
いかがでしょうか?
自分では頑張って話しているつもりなのに、話せば話すほど、周囲から人が遠ざかる原因を理解して頂ければ幸いです(笑)。
大人のソーシャルスキルを身に付けるために必要なこと、それは自分自身を価値ある人間だと信じることです。
自分のことを価値がある人間だと信じられるようになるためには、親から軽んじられた悲しい思い出を心理療法とカウンセリングで癒すことです。
そうすれば、自然と自分に自信がつくようになります。
自分に自信があれば、自分をアピールするための自慢話やグチに悪口、相手の話をさえぎったり断定したりする回数はグッと減ることでしょう。
いつの間にかあなたは「〇〇さんって、『大人』の会話ができる人ね~!」と、周囲から尊敬されるようになりますよ。
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